老舗企業を訪問するツアーの宿泊は京都三大老舗旅館として名高い柊家さんでした。
まずは、柊家さんのHPの紹介文をご紹介します。
時は幕末文政元年(1818)、福井から青雲の志を抱き京に上った先祖がこの地を構え、運送業、海産物商を始めたのが柊家のはじまりです。
その名の由来は下鴨神社の境内にある比良木神社、邪気を祓う柊の木が自生する
この神社に先祖は深く帰依しそれになぞらえ屋号を「柊家」と致しました。
その後二代目定次郎は本業より柊家政貫と号するまでに鍔目貫の技に長じ、そのため請われるままに提供していた宿を文久元年(1864)に本業と致しました。
幕末の志士達、明治時代からの皇族方、文人墨客の方々をはじめ、戦後は国際観光の進展に伴い海外のお客様もお迎えし、二百年近い伝統を大切に、京の宿として今日に至っております。
今年がちょうど、創業200年という年になります。
旅館の入口には、【来者如帰】という額が飾られています。
これは、我が家に帰ってきたようにくつろいでいただきたいという思いです。
27室ある部屋の殆どが約60㎡近くの広さで、それぞれ違った趣がある部屋になっています。
旧館は川端康成が定宿とした部屋があり、アラン・ドロンなど数々の著名人が過去に泊まっています。
サービスはもちろん素晴らしいのですが、この旅館全体や各部屋が醸し出す雰囲気がとても居心地の良さを感じさせてくれます。
そして、柊家の女将さんにその伝統や老舗の秘訣についてお話いただきました。
京都という街の特殊性や景観を守っていく難しさ、日本文化、日本料理といった大切なものをいかに次の世代に引き継ぐかといったテーマについて伺うことができました。
他の老舗企業にも共通することですが、商いは社会への貢献という考え方や出入り業者を大切にすることといった、基本的な理念ともいうべき考えをしっかりと持っています。
露天風呂のような気持ちのいい檜風呂。
川端康成も宿泊した部屋にある当時としては先進的なリモコン。今も現役です。
朝起きると、ふすまには柊の透かしが朝陽に照らされて光っていました。