先日、遅ればせながら我が家の屋根に太陽光パネルを設置してみました。
太陽光パネルが注目された当初は発電した電気の買取価格が高く、その収益性の高さで一気に拡大され、投資家も注目することで郊外にもたくさんの太陽光パネルが設置されました。
しかしその後、あまりにも高い買取価格が見直され、下火になったイメージを持っています。
我が家も建て替えるときに検討しましたが、家の構造上、南側の屋根をくり抜いてバルコニーとしているため南面の屋根面積があまり広くありません。
その後、家を建ててからもどこで見たのか、多くの営業電話が掛かって来ました。
その中で良さそうなところにいくつか試算してもらうこともありましたが、やはり南側の屋根の面積が少なく充分な効果を得られないとのことで断念していました。
その一方で災害などの停電時のために蓄電池の検討を進めていました。
停電時には全部が止まってしまうので多少の蓄電池容量が意味があるのかとか、どれくらいの容量が必要なのかとか、ちゃんと使えるとなるとそれなりの容量があったほうがいいけれどそうなると結構な金額になりそうだなどと考えていました。
そんなときに改めて太陽光パネルと蓄電池の営業がありました。
これまでの経緯を伝えましたが、最近の太陽光パネルはかなり品質が上がっているので北面に設置してもそれなりの発電が見込めること、今後上がっていく電気代を考えると売電することよりも電気代の削減効果が大きいこと、そして並行して検討していた緊急時の蓄電機能が優れていること、などの理由や説明を受けて、最終的に導入することにしました。
さらに大きかったのは最近さかんに広告に出てくることが多いのですが、国や区、特に東京都の補助金が大きく出ることが後押ししてくれました。
ただし、補助金は総額予算があるので絶対出るわけではないというリスクがあり、しかも工事をした後にしか申請できないため、工事はしても補助金が出ない可能性もあるというなかなかしびれる状況でしたが、総合的に判断して設置を決めました。
ちょっと見えづらいですが、北面のパネルです。

その後、事前に確認した工事内容と実際の工事内容が結構違うことが判明し、それなりにこだわった外観に影響したり、家の構造がかなり変わっているので心配はしていたのですが、案の定、配線時にかなり苦戦するなどいろいろと細かなトラブルはありましたが、一応、太陽光パネルの設置と蓄電池の設置が完了しました。
結構ゴツい装置とコード類です。

設置されるとそれはそれで興味が湧き、その時の発電量や蓄電池の残量などを操作パネルで確認しながら、曇りでも電気を作っているとか、蓄電池がだいぶ溜まっているなどワイワイやりながら楽しんでいます。

この内容を弊社のメルマガでご紹介したところ、こんなコメントをいただきました。
不動産コンサルタントとして、下記のような「投資判断評価」に関するポイントにも触れて頂きたかったですね(笑)。
・回収期間見通し(補助金考慮後)
・パネルと蓄電池の耐用年数及び経年劣化による発電能力の低下見通し
・パネルと蓄電池の更新費用(更新も補助金の対象になりますか?)
・パネル重量加算による耐震性への影響(構造再計算の実施有無など)
・建物保証との関係(施工会社以外が追加工事を行うと保証対象外になるはずですが)
電気代というキャッシュアウトを抑えられるメリットに対する、デメリット又はリスクについても、続報レポート、お待ちしてます。
不動産投資に詳しい方からのコメントでした。
さすがの視点ですよね。
まだ稼働し始めたばかりなので、実際の効果については改めてご報告したいと思います。
リクエストにお応えしていくつか回答をさせていただきます。
まずは、回収期間見通しについて。
これは補助金がどこまで出るかによって大きく変わりますし、電気代の削減金額によっても大きく変動します。
最大に補助金が出て、想定した電気代の削減が実現した場合、6年半程度になると想定しています。
これは今後の電気代の高騰が実現するとさらに短くなることも期待しています。
次にパネルと蓄電池の耐用年数は20年以上と考えています。
メーカー保証もその製品によりますが、基本的に15年程度です。
出力保証についても実出力の低下が年次で0.6%を上回らないことや、25年後でも84%以上の出力を保証するとなっているようです。
更新のことはあまり想定していませんでした。
20年程度、少なくとも15年以上は使える想定と考えていますので、家自体の改修や建替えと重なると思っています。
メーカーの保証により25年後でも80%以上は発電しているはずなので、壊れない限りは使うと思います。
その前に自宅売却する可能性もあり、使えていれば買主にはメリットですが、将来の更新や廃棄について不安と思うかもしれませんね。
また、パネルの設置による耐震性への影響等は多少不安な部分です。
実際のパネルを見てみると想定以上に軽そうなのでそれほど心配することは無さそうですが、建物保証との兼ね合いは出てくると思います。
そこはリスクの一つだと捉えています。
ただ、今回、屋根のパネルの設置について屋根に穴を開けて設置する方法ではなく、挟み込む方法をとっているので漏水等の不安は少なくて良かった思っています。
しかし、台風等の強風時に外れることがないのかは多少の不安はあります。
当初の建築の建物保証についてもリスクはかなりあります。
まあ、すでに築7年が過ぎていますので、何かあったときに保証してもらえるのか、経年劣化と判断されるかは、すでに協議状態だと認識していますが。
今回ご指摘いただいたことで、当初の想定を再確認できましたし、充分に検討できていないことについても再認識する機会になりました。
私はこれまでもいろいろなケースで結構、勢いで進んでしまうことがありますし逆に流れを大事にしようとする意識があり、たまに大きな失敗をすることがあります。
しかし、心配しすぎてチャンスを逃がすこともありますので、判断の難しさとも言えますね。
大切なのは、しっかりと判断材料を備えつつ、最後は自分の直感や感性を信じて決断するということでしょうか。