先日、古くからの知人から、その友人が不動産について相談をしたいとのことだったので、お会いしていろいろお話しを伺ってきました。
お父様が先日お亡くなりになり、不動産売却を検討しているとのことで、売却時の留意点や一番いい方法についてアドバイスをさせていただきました。
実は今回、紹介してくれた知人自身も親の相続直後だったので、合わせて相談に乗ってきました。
これくらいの年齢になるとこういった相談が増えてきますね。
相続後に売却する場合、一番問題となる点が相続人間の調整です。
ここがまとまらないと何も動くことができません。
それぞれ誰が何をどの割合で相続するのか。
それぞれの価値をどう考えるのか、割合は法定割合でいくのか、これまでの経緯を踏まえて調整するのか。
ここが難航してしまうケースが結構多いんですよね。
残念なことですが、お金が絡んでくると人間関係が壊れやすくなります。
金額にもよると思いますが、多少もらえる金額が変わることよりも、その後の関係性が壊れることのほうがダメージが大きいと思うのですが、人の欲の性(さが)でしょうか。
遺産分割の考え方が少しだけ掛け違うと、元々は大して大きくなかったかもしれない、その奥にある積年の不満や不公平感が段々と大きくなってきます。
やがてそれが人間性の否定や憎悪になり修復できなくなってしまいます。
あのときにこんな援助をしてもらった、あのときに両親はこう言っていた、これまで自分が介護をしていた、といったこれまでの経緯や、ときにその裏にあった感情がぶつかってしまうことがあります。
冷静に考えれば大きな問題ではないことが、感情的になるとこじれてしまいます。
兄弟や親子といった大切な存在なのに、最悪の場合、その後の付き合いができなくなることもあります。
親はそんなことを望んでいなかったはずですよね。
なんとか穏やかに話し合い、遺産を残してくれた親に感謝して兄弟で仲良く過ごして欲しいと思います。
遺産分割がまとまっていれば、あとは通常の売却と同じ手順になります。
相続による移転登記に必要な書類が多かったり複雑な部分がありますが、大きな問題ではありません。
そう考えると遺産分割協議についてはご本人がまだお元気なうちにちゃんと考えて相続される方に話しをしておくことが大切だと感じます。
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