CANメソッドコーチング

沈黙に耐える?!

コーチング 沈黙に耐える

先日、ある個人経営者の方からの強い要望で、急きょコーチ型コンサルをしてきました。

ちなみに、一般的にコンサルというと、コンサルタントが教えるとか、
アドバイスをするという形が多いと思いますが、
私の場合、そういう一般的なコンサルに加えて、
コーチングの要素をふんだんに取り入れたコンサルもやっています。

このコーチ型コンサルは最近、大変好評なんですが、その話はまた、今度、お伝えしますね。

さて、今回のクライアントは
個人事業としてかなりうまくいっているんですが、
だんだん事業規模が大きくなり、日常の事務作業や実務を自ら直接しなければいけないため、
事業が拡大するとともに、次の展開や事業の仕組みを考える時間が取れなくなっていました。

そこで、いよいよ法人化や組織化を検討し始めているのですが、
その際にどんなビジョンや理念を掲げるかを悩んでいました。

それを一緒に考えて欲しいとのご依頼でした。

これは、組織を動かす、組織で動くときにはかなり重要なポイントです。

何を大事にして、何を目指して、どんな社会を実現したいか。

この点をきちんと合わせておく、
あるいは、その理念ビジョンに共感できる方と一緒に事業を進めていないと、
どこかでうまくいかなくなります。

最初からそんなことを考えなくてもいいんじゃないかとか、
始めから、そんな大きなことは考えられないという方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、この点をきちんと考えておくことで、結果として、事業の実現スピードが速くなります。

また、何かを判断、決断するときの軸ができ、ぶれにくくなります。

また、その理念が素晴らしければ、応援してくれる人が増えますし、
何よりお客様に、その商品、サービスのストーリーを伝えやすくなります。

さて、かなり前置きが長くなりましたが、
そのセッションで有効だったのが、昨日お伝えした「質問」だったんです。

いろいろ考えていく前提として、こんな質問をしました。

「あなたは今の事業のうち、何を守りたいですか?」

「そして、何を変えたいですか?」

この質問によって、その方が普段大事にしているものや、今の課題がはっきりしてきます。

また、ある程度、形が見えてきたところで、こんな質問をします。

「あなたは、本当にそれがしたかったことですか?」

この質問によって、その方の覚悟を確認できたり、新たな気づきが生まれました。

このように、質問によって、
課題を明確にしたり、相手にじっくり考えてもらうことができるのです。

ちなみに、質問の仕方によっては、相手がずっと考え込んでしまうことがあります。

質問によって、いろいろな思いが交差し、
何が本当なのか、この方向でいいのか、
こっちの方が重要でないかといった自問自答が繰り返されていきます。

そんな時に、こちらはどうしたらいいでしょうか?

沈黙に耐えることです。

その方の中で、いろいろな思いがめぐっているようであれば、
基本的に黙って(少し微笑みながら)見守ります。

もちろん、混乱して、頭が真っ白だったり、
あまりに答えが出ないようであれば、助け舟を出しますが、
ご自分で一生懸命に考えているときは、とにかく待ってみます。

そして、そういう時には、かなりの確率で、素晴らしい答えが出てきます。

皆さんも、ぜひ、質問をうまく使ってみてください。