最近、ウェルビーイングという考え方が大きく広がっています。
あなたもどこかで見られていると思います。
WELLとBEINGなので、満たされた状態と訳されることが多くなっていますね。
身体的、精神的、社会的に良好な状態であり広い意味で健康と言うことです。
つまり狭い意味での心身の健康だけでなく、心の豊かな状態である幸福と、社会の良好な状態をつくる福祉を合わせた、心と体と社会の良い状態がウェルビーイングですね。
なぜいま日本でウェルビーイングが注目されているのでしょうか。
ウェルビーイングや幸福経営学の研究で有名な慶応大学の前野隆司さんがいろいろなところで説明されています。
それには学間的な理由と社会的な理由があるとおしゃっています。
学問的理由は、ウェルビーイングについての研究が盛んに行われるようになり、理解が深まってきたことにあります。
1980年代からさまざまな研究が行われており最近では研究論文の数も急激に増えています。
これらによって、例えば
幸せな人は創造性が3倍高いこと、
生産性が1.3倍高いこと、
寿命が7年から10年長く
しかも健康であることなど、
多くのことがわかってきました。
これらが社会に知られるにつれ、ウェルビーイングへの注目が集まってきたと言えます。
もう一つの社会的な理由は、時代の変化とともに地位財から非地位財へと価値観が移ってきたことにあります。
地位財とは、カネ、モノ、地位のように、他人と比べられる財です。
これに対して非地位財は、幸せや健康など、他人と比べるものではなく自分のなかで昇華させる財です。
つまり、モノの豊かさから心の豊かさへと時代が変化してきたということです。
この価値観の変化は、20世紀の終わりにはすでに起きていたと言えます。
モノの豊かさを目指していた右肩上がりの時代は高度成長期までで、日本ではすでに少子高齢化が進んでいます。
世界的にも、環境問題や貧困、格差の問題など、成長の限界がいろいろなところで生じていますよね。
今後、日本はもちろん、世界でウェルビーイングについての議論が積極的に行われていくと思いますしビジネスなどの世界でも常識になってくると思います。
会社の経営においても理想論とか、お題目ではなく、継続して利益を上げていくためにも生産性を上げていくためにも、今後、存続するためにも必要な考え方となると思います。
当社のコンサルティングや企業研修の中でもいろいろな形でウェルビーイングについてお伝えしています。
そんな様子を日々のメールマガジンでもお伝えしていますので、よかったら下記のメルマガに登録してお読みください。